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事例紹介
破壊・損傷の自己診断機能をもつ複合材料 −炭素粒子系のFRP材料−
(財)ファインセラミックスセンター
破壊・損傷の自己診断機能とは?

 構造物を構成する材料自らが、その特性の変化・劣化や局所的な破壊・損傷を知らせる機能を意味します。
 通常のFRP(ガラス繊維強化プラスチックス)のプラスチックス中に炭素粒子を分散させたものです。この材料は、炭素粒子間の電気的な接触構造(パーコレーション構造)により、低ひずみ領域(<約50μstrain)から抵抗値の変化を示します。ガラス繊維の破断伸びまで線形的な抵抗変化が得られるため、広いひずみ範囲における診断が可能です(図3)。主な特性としては、
素子としてのひずみ感度が高い(10倍以上)
高強度でありクラック発生時でも破断しない
形状を自由に設計でき、一つの素子で構造物全体の診断も可能である
残留抵抗の利用により内部クラックの検出も可能である
シンプルなシステム構成(ブリッジ回路、増幅器、フィルター不要)
などがあげられます。

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