賢材研究会

トップページ
賢材研究会の紹介 事例紹介 活動情報 会員情報 お問い合せ
 
活動情報
2015/08/10
2015年度第1回学術技術交流会・夏季研修会報告 6月27日(金)・28日(土)

 2015年度の第1回学術技術交流会および夏季研修会を6月27、28日の二日間の日程で開催しました。初日は、北海道帯広市周辺にある3ケ所のバイオエネルギー関連施設を見学しました。翌日は、大樹町にある(公財)LIXIL住生活財団の研究施設「メム メドウズ」にて研修会を開催しました。(出席:16名)


1.施設見学

初日の午前中に鹿追町にある鹿追町環境保全センターを見学し、午後は帯広市にあるエコERC及びサンエイ牧場の各施設を見学しました。

(1)鹿追町環境保全センター

鹿追町が運営するバイオガスプラント及び堆肥化プラントで、鹿追町の家畜約1,300頭分の排泄物を処理しています。バイオガスプラントではメタン発酵させ、100kW + 200kWのガスエンジンで発電しFIT制度で売電しています。処理後の消化液は液肥として活用し、また、余った廃熱を利用してマンゴー栽培やチョウザメ養殖、さらにバイオガスを精製して都市ガス代替燃料供給、水素燃料製造の実証など幅広く取り組んでいます。


バイオガス発酵槽

排熱を利用したチョウザメの養殖

(2)エコERC豊頃工場(バイオディーゼル館、なたね油館)

使用済食用油を十勝管内から回収し、バイオディーゼル燃料(BDF)に再生しています。BDF製造では北海道では最大規模の施設です。BDFはそのまま燃料として販売、もしくは軽油に混合してB5燃料(BDF5%混合軽油)としてガソリンスタンドで販売しています。「バイオディーゼル館」と併設した「なたね油館」では国産100%のなたね油を製造しています。お土産になたね油をいただきました。


BDF出荷施設


参加した賢材研メンバー

(3)サンエイ牧場

鹿追町と並んで国内最大規模のバイオガス発電プラントです。自社の牧場で飼育している乳牛・肉牛1400頭分の排泄物をメタン発酵させ、ガスエンジンで発電しています。FIT制度で売電して廃熱は発酵槽の加温の他、牛舎の暖房などに利用しています。発酵槽の内部でメタンが実際に発生するところを見せていただきました。


バイオガス発電プラント全景


発酵槽の内部の様子

2.研修会
 大樹町にある(公財)LIXIL住生活財団の研究施設「メム メドウズ」にて研修会を開催しました。参加メンバーから以下の話題提供があり、活発な意見交換を行いました。また、施設内にある個性的な実験住宅を見学しました。(研修会出席:14名)
(1)話題提供(順不同)

・JFCCにおける最近の話題(高田会長)
・環境無負荷形の発電・熱利用システムの提案(東北大学 松原)
・ミリ波照射がセラミックス」の拡散に及ぼす影響(岡山大学 岸本)
・環境、エネルギー用特異構造セラミックスナノクリスタル(大阪大学 大原)
・マルチセラミックスの実証試験とISOの進捗状況(LIXIL 井須)
・天井耐震化の考え方と耐震化を支える技術(清水建設 柴)
・光学反射板を使用した結球レタスの生産(積水化成品工業 稲田)
・鉄道の将来に向けた研究開発の概要(鉄道総研 武居)
・エネルギー関連の最近の話題(東邦ガス 水谷)
・3Dプリンターの市場動向(新東工業 浅野
・バイオガスプラント施設の紹介(新東工業 山崎)
・洗濯爽Agキラリ(環境セラステクノ 水津)
・鉄道における電力関係の研究開発(鉄道総研 大屋戸)
・建設会社が考える建物での地震時防災情報(清水建設 岡田)


研修会での討論

(2)研究施設の見学

研修会場となった「メム メドウズ(MEMU MEADOWS)」内にある施設を見学しました。この敷地は、かつて駿馬を育んだ牧場施設であり、厩舎やトレーニングセンター等を改修し、研究施設として使用しています。また、敷地内には、国際大学建築コンペで最優秀賞を受賞した住宅作品がいくつか建設されています。賢材研メンバーが開発したマルチセラミックス膜新断熱材料の実証実験もこの敷地内にある建物で行われました。

膜材を使用した実験住宅


コンファレンス・センター(既存の厩舎を改修)

一覧へ戻る
 
賢材研究会 Ken-Materials Research Consortium