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活動情報
2019/04/20
2018年度総会・第3回学術技術交流会報告 3月28日  (公財)鉄道総合技術研究所

 2018年度総会および第3回学術技術交流会を2019年3月28日に(公財)鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)において開催しましたので、その概要を紹介します。

1.賢材研究会総会 13:00〜14:00(出席:24名)

(1) 2018年度報告(活動報告、会計報告)
(2) 会計監査報告
(3) 会則変更、役員改選
(4) 2019年度計画(活動計画案、予算案)

2018年度活動報告

 石田副会長からの挨拶の後、総会議長に指名された岸本幹事の進行により、2018年度の活動及び会計の報告を松原会計幹事が行いました。活動報告では、学術技術交流会(東大先端研、トヨタ元町工場)等の実施報告がありました。会計報告では、収入・支出の報告に続いて中辻会計監査から監査報告があり、承認されました。続いて会則の一部変更及び新役員案が審議され、会長・副会長(留任)及び幹事8名の新たな執行体制が承認されました。幹事を代表して石田幹事(総務担当)から2019年度の活動計画案と予算案について提案があり、承認されました。2019年度は、昨年台風のため中止となった沖永良部島での研修会を再度計画するほか、2回の交流会や賢材シンポジウムを予定しています。

(株)LIXIL 榎戸工場内の見学
2018年度総会の様子
2.見学会 14:00〜15:15

 (公財)鉄道総合技術研究所内の施設を見学しました。研究所紹介ビデオの上映後、以下の3箇所を見学しました。

・車内快適性シミュレータ
鉄道車内の快適性を評価するため、車内環境を再現できるシミュレータです。実際にシミュレータに乗り込んで発車から停車までの1試番を体験しました。

・感圧センサを用いた鉄道車両用ドア
車両用ドアの新しい戸ばさみ検知の開発に用いている実験装置です。指の太さ程度のものを的確に検知できるように、感圧センサのほか圧電ゴムを用いた研究も進めています。賢材の適用例と言えるかもしれません。

・駅シミュレータ
駅舎の旅客流動や快適性に関する実験を行うための模擬駅舎です。最近はバーチャルリアリティを用いた異常時の避難に関する研究を進めているそうです。

リニア車両の前にて
リニア車両の前にて

3.第3回学術技術交流会 15:30〜17:30(出席:24名)

(1)「鉄道総研における材料技術開発の取組み」

(公財)鉄道総合技術研究所 材料技術研究部 主幹研究員 曽根康友

 鉄道における材料技術の最近の研究開発事例として、トロリ線高化対応、パンタグラフすり板低コスト化、コンクリート劣化抑制、車両側引戸異物検知感度向上、車体構体軽量化へ取り組みについて、わかりやすくご説明いただきました。鉄道では車両、土木構造物、電気設備などに様々な材料が使用されており、今後、賢材の適用も大いに考えられます。

曽根氏の講演

曽根氏の講演


(2)「セラミックスの3Dプリンティング」

新東Vセラックス株式会社・取締役社長 高山 敬

 新東Vセラックスでは、フランスリモージュにある新東3DCERAM社製の3Dプリンター及びセラミックスペースト材料の国内販売、製品の受託製造を開始しました。3D成形方式はUV硬化させながら25μmずつ積層していくもので、成形後に脱脂、焼成が必要となります。緻密で複雑形状のサンプルからは、今後の賢材への展開が大いに期待できました。

3Dプリンティングで作成したセラミックスのサンプル

3Dプリンティングで作成したセラミックスのサンプル


(3)「焼結シミュレーション、断熱・蓄熱、硬質材料の最近の成果」

東北大学大学院環境化学研究科 松原秀彰

 ○SIP「革新的構造材料」のセラミックスコーティングMIにおいて研究に取り組んだ、高温物質移動および組織の時間依存挙動のシミュレーション技術について紹介の他、複数企業との共同研究で取り組んでいる超硬合金、賢材研で実施したNEDOプロ成果を発展させた次世代の断熱・蓄熱技術について最新研究成果の報告が行われました。

松原氏の講演

松原氏の講演


4.意見交換会 17:40〜19:00

 学術技術交流会終了後、研究所内食堂(ダイニング光)に場所を移して意見交換会を行いました。また、賢材研メンバーの今年度の活動状況や近況について報告いただきました。

意見交換会の様子
意見交換会の様子

《会員からの報告(当日は書面のみにて)》(順不同)

[個人会員]
松原秀彰(東北大学、JFCC)
岸本 昭(岡山大学)

元島栖二(CMC総合研究所)

 


[法人会員]
デンカ株式会社
株式会社LIXIL
積水化成品工業株式会社
東京製綱株式会社
環境セラステクノ株式会社
新東工業株式会社

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