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活動情報
2019/08/30
2019年度 第1回学術技術交流会報告 6月26日 一般財団法人 電力中央研究所 横須賀地区

 2019年6月26日午後、一般財団法人 電力中央研究所 横須賀地区(神奈川県横須賀市)で開催されました2019年度第1回学術技術交流会の概要を紹介します。(出席25名)

1.施設見学
最初に、電力中央研究所の歴史、概要についてご紹介頂いた後、参加者が2班に分かれ、以下4箇所の研究設備を見学しました。

(1)二次電池評価試験設備
電力会社の各種設備に導入されるリチウムイオン二次電池の評価設備をご紹介頂きました。露点-110℃のドライルームなど、充実した設備を保有しており、耐久性や安全性など、実使用に当たって重要となる諸特性の評価内容についてご説明頂きました。

(2)配電需給協調実験設備

太陽光発電設備などの再生可能エネルギー発電設備の増加や、配電系統のスマート化など、今後予想される配電系統の変革に対応すべく、電圧品質や制御機器間の干渉など、配電に関係する各種電気製品機能への影響、課題について検討されており、それらの評価に関する設備をご紹介頂きました。

(3)SiC半導体合成・性能評価装置
次世代パワー半導体として期待されているSiC素子について、高電圧に耐えられる膜厚、大電流が流せる大口径かつ低欠陥のSiC単結晶の開発が行われており、高品位SiCエピタキシャル結晶成長技術や、高速成膜、大面積化の開発状況についてご説明頂きました。

(4)アークプラズマ実験棟

アークプラズマを利用した、放射能含有廃棄物の溶融固化技術についてご紹介頂きました。原子力発電所の運転廃棄物を主対象として、セシウム等の溶融時挙動や溶融固化体の性質の検討状況について、アークプラズマ設備の詳細も併せてご説明頂きました。
2.ご講演

電力中央研究所 材料科学研究所 エネルギーイノベーション創発センター 研究参事である池谷智彦氏に、「EV普及拡大に伴う充電インフラ整備」についてのご講演をいただきました。

電力供給量の面でみればEVが普及拡大しても大きな問題になることはなく、また充電インフラも通常のEV使用に対しては十分対応できるだけの数、配置が確保されていることを、定量的データとシミュレーション結果を示しながら分かりやすくご説明頂きました。また一方で、一充電走行距離や急速充電など、現在取り沙汰されている技術課題について、環境負荷やそれに伴うインフラコスト増大を考慮した場合、それが最適、必須なものなのか、良く検討する必要がある、などの問題提起もあり、非常に示唆に富んだ内容のご講演となりました。
3.意見交換会

学術技術交流会終了後、横浜駅付近に場所を移して意見交換会を行い、賢材研メンバー間で活発な意見・情報交換を行いました。

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